モンテディオ山形観戦 NDソフトスタジアム山形(山形県天童市)


【特徴】
モンテディオ山形ホームゲームの日は、お祭みたいになってました
【住所】
山形県天童市山王1−1
【日付】
2010年10月
【駐車場】
試合がある日は、南隣の臨時駐車場のみ(6000台も入るらしい)
【遊具】
山形県総合運動公園のアスレチックや、試合のある日のお祭広場にも遊具が出現(晴天時限定らしい)
【トイレ】
山形県総合運動公園内施設のトイレ
スタジアム内のトイレ(ハーフタイムの一時期混む)
いずれも清潔



【レポート】
 1999年、フとしたことからモンテディオ山形を知り、それ以来地道に山形ファンを続けて早くも10年。山形に縁もゆかりも無い千葉人の私は、これまでホームゲームを観たことがありません。遂に意を決し、波濤万里を乗り越えてのホームゲーム観戦ツアーを強行しました。5歳の娘1人と私の弟、都合3名、リーグ戦終盤を迎えてJ1残留に懸命な山形を支えるべく、妻と他2人の子供を千葉に置き去りにしてまでの悲壮な覚悟です。


 試合開始時刻は15時。そこから逆算して、当日の千葉出発時刻を割り出します。

  1. 14時30分:選手紹介
  2. 14時15分:スタジアムに入って席をとる
  3. 13時30分:この時間から、山形県総合運動公園内の遊具で娘を遊ばせる
  4. 12時45分:この時間から、スタジアム前に出店している屋台で昼食
  5. 12時30分:スタジアム前に出展しているグッズショップでレプリカユニフォーム等購入
  6. 12時15分:山形県総合運動公園の臨時駐車場に駐車
  7. 12時05分:山形新幹線でやって来る弟を迎えに行く(天童駅
  8. 11時30分:JR天童駅到着
  9. 05時30分:千葉NT地区を出発(NAVITIMEによると、千葉→山形は6時間弱)


 なるほど、5時半出発か、というスケジュールを立てましたが、出発できたのは6時でした。
 天童に弟を迎えに行くことになっていました。うわ〜、間に合うかな〜と焦りつつ、
 常磐道磐越道東北道→山形道 を通って天童駅に着いたら11時過ぎでした。途中、渋滞らしい渋滞も無く、PAで休憩を3回やってこの時間ですから文句ありません。


 早く着いたら着いたで、駅前に車を長時間停められる場所があるのか心配になるのが都市部の人間の性ですが、天童駅には60分無料の駐車場が東口にありました。さすがに満車に近い状態でしたが、常に数台空いてる感じでした。本当なら蕎麦屋か何か名物風の店を探したいところですが(駅東口周辺には、そういうの無さそうですね)、これまで車内で我慢した娘を飽きさせないよう、駐車場に隣接する児童公園で、1時間ばかり遊ばせました。

児童公園から駐車場+天童駅

児童公園内遊具
土曜の晴れた気持ちの良い日、昼前ですが、周りには、車や建物はあるのに、公園内には人がいません。子供いないのかな。


 やっとこさ弟の新幹線が天童駅に到着。車に乗せたら迷わずスタジアムへ。ネットで得た情報によると、「試合のある日は駐車場は臨時駐車場に限定される、試合開始2,3時間前なら、余裕を持って駐車できる」とのこと。6000台の駐車場なのだから満車にはならないでしょうが、遅くなれば出入り口で混雑が発生する可能性があるかもしれぬ。めったに現地に来ることができない私には、ネットの情報が生命線です。急ぎました。


 国道13号線で、原町交差点を東へ、山寺街道なるアスファルト道を進んでしばらく行って、南に折れます。すると、山形県総合運動公園の東側の道路です。これまたネットで集めたを分析すると、臨時駐車場の入り口は東側にしか無さそうだったので(不確定情報)、13号線から早めに離れました。
 これだけ慎重にやった効果があったのか、それとも、そんなことしなくても大丈夫だったのかは分かりませんが、あっさりと公園近くの乗り降りが楽な場所に駐車できました。

駐車場。写真に写ってる範囲の倍くらいはありました。ここに来るには、車か送迎バス(徒歩は健脚限定)しか無いですから、これくらいは必要ですね。

公園内の第2入り口から進入。目の前にサブグラウンド。子供向けのサッカー教室をやっていました。グラウンドの手前にいるのは、アウェイチームの自由席取り行列の人。この時間から行列です。結構長い行列でしたよ。結果的には席は満員にならなかったので、並ぶ必要も無い気がするのですが。。。いや、いや、それがサポーターの心意気ですね。

NDソフトスタジアム山形。興味の無い人には普通の陸上競技場でも、私には白亜の豪邸風入り口に見える。NHKでしか見たこと無かったモンテディオの拠点。柱谷監督時代の昇格目前敗戦も、J1ホームゲーム初戦の雪も、(無料で)視られる試合は皆視てきましたよ。遂に実物を目前にして、私、不覚にも涙腺が緩みそうになりました。


 試合開始までまだ2時間前だけど、出店はあるのかな〜、と思ったら、既に繁盛していました。さすがに行列はできていませんが、近くのテーブル席は埋まってます。近くの階段とかに座って食べました。米沢牛の串焼き、煮込み、そして芋煮。

 どれも、うまいです。芋煮は、甘くない肉じゃが、みないな感じ。芋はサトイモなんですね。キャンプ料理に転用できそう。アルコール類は、スタジアム内では売ってましたが、スタジアム外ではアルコール0%しか売ってませんでした。


 この一画に、グッズショップ屋台も出店してます。
 食べ物の屋台は、結構アチコチに出てました。私は普段、妻に連れられて柏レイソルのスタジアムに行きますが、このスタジアムの出店ほどたくさんの店は、ありません(そもそも会場の広さが違いますけど)。メインのコーナーでは、試合開始1時間前頃には行列ができてましたが、どこもかしこも行列、、、ということにはなりませんでしたね。


 屋台群近くの、その名も「お祭広場」には、チームのキャラクター「モンテス(だっけ?)」の遊具があります。幼児たちが中に入ってピョンピョン飛び跳ねて遊ぶアレです。

 行列ができてましたが、時間制で交代です。1回10分くらいだったような印象です。
 ディーオ(だっけ?)のぬいぐるみを買ってもらって、モンテス(だっけ?)で遊んで、娘は満足していました。モンテディオの好感度アップです。
 他にも、キックターゲット(道具が置いてあるだけ。好きに使って良いらしい)もあります。

 これら遊具は、雨天時は登場しないそうです。


 広々とした場所にたくさんの屋台。子供の遊ぶ場所もあって、なんだかお祭の会場に来たみたいです。「試合のある日にスタジアム周辺がお祭のようになって、試合とお祭のウェイトが半々になるのを理想にしたい。試合だけを目的にすると、勝ち負けに動員数が大きく影響されてしまう」というようなことを某J2クラブの人が言ってるのを、雑誌で読んだことがあります。この日の風景は、それに近い感じでした。
 ただ、ウェイト半々にするには、もう一工夫必要でしょう。例えば雨の日でも実施できるようなイベントとか。
 ホント、雨天だったら娘がかわいそう、というのが悩みの種でした。山形まで長距離ドライブさせられて、雨に降られて寒い思いして試合を見て、、、なんてことになったら風邪ひきそうですからね。この公園内には屋内プールがあるらしいので、雨が降ったらそこで遊ばせてバランスを取って、、、と考えてました。とはいえ、屋内プールが当日、一般に解放されてる保障も無かったわけで、晴れて良かったです。


 40分ほど前にスタジアムに入りました。
 席は、バックスタンド(Fゲート)です。指定席だと思ったら、ゾーン指定です。道理で、子供料金が異様に安かった(500円!)わけです。センターライン付近や、前方の席は、既にいっぱいでした。そんなにこだわりの無い私は、ホーム応援席寄りの、やや後方に陣取ります。「せっかく山形ホームなんだから、サポ応援も堪能したい。試合にも集中したいからピッチの俯瞰がし易いくらいの高い位置、とはいえ、選手の声なんかも聞こえるくらい近くないと」滅多に来れませんから欲張り放題に欲張って、結局中途半端な位置に席を取りました。

 太陽の向かい側に座るような格好になって、まぶしかったです。つば付の帽子とか欲しかったです。そういえば、グッズショップで売ってました。

 モンテディオサポーター。想像していたよりも遥かに力強い応援です。時折鳴らす「ブォ〜ブォ〜」という音が印象的です。何の楽器だったのでしょうか?チベット仏教で吹かれる楽器の音に似てるようで、さすがは「モンテディオ(イタリア語で『神の山』)」の名前にふさわしい感じです。

 試合風景。対清水エスパルス。時折惜しいシーンもありましたが、0−3の完敗です。サイド攻撃が不発。組織的な守備でエスパルスに対抗しましたが、個の力で持っていかれてしまう場面が目に付いた敗戦でした。エスパルスには昨シーズンから1度も勝てていません。戦術的な相性の問題かもしれないです。
 普段WOWOWで見るリーガエスパニョーラよりも興奮しました。戦術やフォーメーションの分析なんぞ吹き飛びます。相手ゴールへ、とにかく前へ、それだけです。やはり、自分の応援するチームを生観戦するのが、プロサッカーに対する基本的な態度ですな。再確認です。
 試合終盤には周りの観客と微妙な一体感、というのも再確認。ゴール裏サポーターに合わせて誰かが手拍子を取れば、それに合わせて一緒に手拍子をとる人もチラホラと。。。そういうのって、ゴール裏サポーターだけだと思ってましたが、(ゴール裏程強くないにしても)バックスタンド側にもあるんですね。


 アーセナルの熱狂的サポーターが書いた本に、「サッカーの試合を観に行くのは、エンターテイメントを見るためじゃぁない。自分の帰属意識を確認するために行くんだ」とありましたが、けだし名言。
 一般に、サッカーリーグでは、そのリーグに参加しているチームのうち、6割のチームが負け越すそうです。単純に考えれば、試合を観に行った人の半分以上が、自分の応援するチームの敗戦を観なければならないわけで、それでも観に行くというのは、「エンターテイメント」とは違う理由とも言えますね。
 今日の私も、敗戦とはいえ、周りの観客との(微妙な)一体感が妙に楽しかったです。これも、モンテディオに対する帰属意識を確認できたから、楽しかったのでしょう。


 小理屈はさておき、、、

 試合終了。17時。太陽がメインスタンドの裏に隠れて試合が見やすくなったと思ったら、急に冷え込みました。ネットで調べた天気予報では、この日の気温は、8〜17度。太陽が差している間は半そでユニフォームだけでOKでしたが、さすがに10月の末です。慌てて娘に長袖トレーナーを着せました。
 終了後の選手挨拶。うつむくディーオ(だっけ?)


 帰ります。
 これまたネットで集めた情報によると、「試合終了から1時間は会場から出られない」とのこと。臨時駐車場が混雑するようです。
 臨時駐車場の出入り口が渋滞します。道路に出てからも、国道13号線への合流に時間がかかりました(信号の青の時間が短いためか)。
 国道13号線に乗ってホッと一息つけたのは、試合終了から、まさに1時間後のことでした。
 ネットの情報は頼りになります。



【評価】
アクセス:4/5点(駐車場が広いのが便利。ただし試合開催日の交通規制に注意)
散歩に向いているか:5/5点(広い公園でした)
子供と遊べるか:5/5点
総合評価:4/5点(帰宅時、駐車場の出入り口から始まる渋滞だけが難)



【他サイトでの紹介】
モンテディオ山形公式サイトのスタジアムガイド
実際に行って確認しましたが、掲載されている地図が分かり易いです(ただし東西南北を勘違いしやすいです)
送迎バスに関する情報も、同サイト内に載っています


燃えよモンテディオ(山形新聞)
地元紙のモンテディオコーナー。定期的に覗いてます。連載とか、クラブの実情が分かって勉強になります。
J2時代のモンテディオの予算がJ2平均以下で、戦い続けていたこと。J1昇格にともなう経済効果を地銀が試算して、その結果が、、、とか、J1昇格後の予算規模も不景気で極めて厳しい状態だったこと(にもかかわらずJ1残留を勝ち取るまでの苦悩)、等など。少し想像力のある人なら山形ファンでなくとも、現実に起きているモンテディオのドラマに引き込まれてしまいます。