證誠寺(千葉県木更津市)

【特徴】
たぬき囃子発祥の地
【住所】
千葉県木更津市富士見2-9-30
【日付】
2009年8月
【駐車場】
有り(第一・第二駐車場があり、それぞれ15台くらい入れる感じ)
【遊具】
無し
【トイレ】
公衆便所的なものは見当たらなかった


【レポート】
 「木更津キャッツアイ」のロケ地になった寺です。
 ♪しょ、しょ、しょじょ寺、しょじょ寺の庭は〜♪という歌、『しょじょ寺のタヌキ囃子』は、このお寺の伝承から題材を採っています。
 昔々、夜な夜な腹鼓を打って歌い楽しんでいるタヌキ達と一緒になって、寺の和尚さんも毎晩踊り明かしていました。しかし、ある夜から急にタヌキが姿を現さなくなりました。不思議に思った和尚さんが辺りを探してみると、腹鼓をたたいていた大タヌキが、たたきすぎで腹が破れて死んでいました。かわいそうに思った和尚さんは、タヌキを埋葬しました。
 境内にある「狸塚」が、大タヌキを埋葬した場所だそうです。

 第一駐車場は、タヌキの看板が目印になっています。日曜日の夕方でしたが、まぁまぁ空いていました。

(上の写真の看板の手前が駐車場です)
私が行った時は境内が工事中だったため、ほとんどが、工事関係者のものと思しき車でした。これがなかったら、きっとガラガラだったのでしょう。


 駐車場の目の前がお寺の境内です。入ってすぐに「狸塚」の由来を書いた説明板が立っています。面白おかしく子供たちに読み聞かせて笑わせた(大タヌキが死んだくだりの話をして一瞬シンとさせるのはご愛嬌です)後、まずは正面本堂の前でナムナムとして、賽銭箱にお金を入れたら(子供が賽銭を入れたときに賽銭泥除けの警報音が鳴りました。そんなに大きな音でもなかったので、驚くというより、キツネにつままれたような気分でした。閑話休題)、隣の狸塚に行ってみましょう。


 市販のタヌキの置物が何体か置かれていて、その奥に「狸塚」と彫られた塚があります。普通の塚です。脇に控える置物タヌキで以って、ようやくタヌキ絡みな雰囲気を湛えています。至芸に殉じた大タヌキの偉業に敬意を腹って祈りをささげ、境内を出ました。

(上の写真の奥が「狸塚」です。肝心の「狸塚」そのものを撮るのを忘れてました)


 だいたい30分足らずで一通り見ることができました。


 駐車場の向かいに、タヌキ的みやげ物を売っている店があったような気がしますが、違ったかもしれません(よく覚えていないです)。
 帰宅途中(第一駐車場から道路を北上してすぐ、ガソリンスタンドの向かい)にあった「君不去最中(きさらずもなか)」に記憶を取られてしまいました。詳説は省きますが、「君不去(きみさらず)」は、日本武尊が東征の際に奥様を亡くして、それを悲しんた句の中の一節。「木更津(きさらず)」の地名の語源になったという言葉です。いや〜、木更津って、古雅な地名ですね〜。


 古雅といえば、證誠寺は単にタヌキ伝説しかないイロモノ寺ではありません。江戸時代初期に始まる浄土真宗の古刹にして、数々の名僧を輩出して民衆の教化に尽力した名刹です。お寺の長い歴史のなかで、タヌキの伝説が生まれ、有名なお寺の伝説であればこそ、音楽家の目に留まり、かの有名なタヌキ囃しの歌が生まれたのでしょう。
 そう思って見ると、境内の鐘楼はなかなか立派だったと思います。


【評価】
アクセス:4/5点(普通に車で行けて、普通に駐車できます)
散歩に向いているか:3/5点(それほど広い境内ではありません)
子供と遊べるか:1/5点(お寺ですから)
総合評価:3/5点(タヌキ話を頭に浮かべながら狸塚へ行きましょう)
【他サイトでの紹介】
證誠寺のサイト